年収500万円の手取り額は? 割合や生活レベルを解説

「ついに年収500万円の大台に乗った!」
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年収500万円といえば、多くのビジネスパーソンにとって一つの目標であり、また通過点でもあります。しかし、実際に気になるのは「口座に振り込まれる手取りはいくらなのか?」「日本全体で見るとどのくらいの位置にいるのか?」という現実的な疑問ではないでしょうか。

額面が500万円あっても、そこから引かれる税金や社会保険料は決して少なくありません。また、独身か既婚か、住んでいる場所によっても「豊かさ」の実感は大きく異なります。

この記事では、年収500万円の正確な手取り額から、国税庁のデータに基づく日本国内での立ち位置(偏差値)、そして独身・既婚別のリアルな家計簿シミュレーションまでを解説します。

この記事のポイント
  • 手取り額年間約380万〜400万円(月々約24万〜33万円)。
  • 立ち位置日本人の平均以上。30代以下なら順調なキャリア、40代なら標準かそれ以下。
  • 生活レベル独身なら余裕あり。子育て世帯(片働き)なら節約と工夫が必要。

目次

  1. 年収500万円の「手取り額」はいくら?
  2. 年収500万円の割合は?
  3. リアルな生活レベルと家計簿シミュレーション
  4. 年収500万円は工夫次第で豊かに暮らせるスタートライン

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年収500万円の「手取り額」はいくら?

給与明細を見て「思ったより少ない…」と感じた経験はありませんか?年収500万円の生活を具体的にイメージするためには、まず「実際に使えるお金」を正しく把握することがスタートラインです。

手取り年収は「約380万~400万円」

結論から申し上げますと、年収500万円の方の年間手取り額は、約380万円〜400万円が目安となります。これは額面年収の約80%に相当します。

もちろん、扶養家族の人数や住んでいる地域、加入している保険料控除などによって変動しますが、ざっくりと「額面×0.8」と覚えておくと、大きな計算ミスを防げます。

つまり、会社から支給される「500万円」のうち、約100万円以上は手元に入らずに消えていく計算になります。この「消えた100万円」の内訳を理解することが、マネーリテラシーを高める第一歩です。

なぜ「額面」と「手取り」で差が出る?

日本では給与から以下の税金と社会保険料が源泉徴収されます。年収500万円(独身・扶養なし・40歳未満)の場合、年間で引かれる金額の目安は以下の通りです。

【年収500万円の控除額シミュレーション(概算)】

項目 内容 年間の目安額
所得税 国に納める税金(累進課税) 約13〜15万円
住民税 住んでいる自治体に納める税金 約24〜25万円
健康保険料 医療費負担を3割にするための保険 約25〜29万円
厚生年金保険料 老後の年金のための積立 約45〜47万円
雇用保険料 失業時などの手当用 約3万円
合計控除額 手元から引かれるお金 約110万円前後
※40歳以上の場合は、これに介護保険料(約4〜5万円)が加わります。

ご覧の通り、特に負担が大きいのが社会保険です。これだけで年間70万円近くが引かれます。しかし、これらは将来の年金受給額や、病気・ケガの際の保障(高額療養費制度や傷病手当金など)に直結しているため、単なる「損」とは言い切れない側面もあります。

月収シミュレーション(ボーナスあり/なし別)

年間の手取り額がわかったところで、毎月の振り込み額に落とし込んでみましょう。

年収500万円といっても、ボーナスの有無で毎月の生活費の使い方は大きく変わります。

パターンA:ボーナスなし(年俸制・12分割)の場合

年収500万円を純粋に12ヶ月で割るパターンです。

  • 額面:約41.6万円
  • 手取り:約32万〜33万円

毎月30万円以上が手元に残るため、日々のキャッシュフローは非常に潤沢です。毎月の貯金や投資にお金を回しやすく、家賃が高めの物件でも審査に通りやすい傾向があります。

パターンB:ボーナスあり(夏・冬で計4ヶ月分)の場合

月給12ヶ月+賞与4ヶ月=計16ヶ月分で支給されるパターンです。

  • 額面:31.25万円(500万円 ÷ 16ヶ月)
  • 手取り:約24万〜25万円
  • ボーナス:約48万〜50万円 × 年2回

この場合、毎月の手取りは20代の平均的な給与とそこまで大差がありません。「年収500万なのに、毎月の生活がカツカツ」と感じる原因の多くはここにあります。

年収500万円の割合は?

次に、社会全体で見たときの「年収500万円」のポジションを確認してみましょう。

日本の平均年収(約478万円)より高い

国税庁が発表した「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者全体の平均年収は478万円です。

年収500万円は明確に「上位層」への入り口に立っていると言えます。統計的には、年収500万円超〜600万円以下が429 万人(14.7%)です。

30代なら平均以上、40代なら平均的

年収の価値は年齢によっても変わります。日本の多くの企業はいまだ年功序列の傾向があるためです。

20代後半:平均年収は約400万円。→ 20代で500万円なら高収入です。

30代:平均年収は約450万〜480万円。→ 30代で500万円なら平均より少し余裕があるレベル。キャリアが順調である証拠です。

40代:平均年収は約510万〜540万円。→ 40代で500万円は平均かやや平均より下に位置します。役職の有無や業界によって差が開き始める時期です。

もしあなたが20代〜30代前半で年収500万円に到達しているなら、キャリア市場価値は非常に高いと言えます。

年収500万円は平均以上だが少数派ではない

データを総括すると、年収500万円は日本の平均以上を稼ぐ、安定したミドルクラスという立ち位置です。適切な金銭管理を行えば、将来への不安を減らしつつ、ある程度の贅沢も楽しめるラインと言えるでしょう。

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リアルな生活レベルと家計簿シミュレーション

「年収500万円あれば贅沢できる?」

この問いへの答えは、家族構成によって「YES」にも「NO」にもなります。ここでは、手取り月収約33万円(ボーナスなし換算)と仮定して、生活レベルをシミュレーションします。

パターン①:独身(一人暮らし)の場合

独身で年収500万円あれば、生活にはかなり余裕があります。いわゆる「独身貴族」に近い生活が可能です。

【家計簿イメージ】
手取り月収:330,000円
家賃:90,000円
食費:50,000円
水道光熱費・通信費:20,000円
趣味・交際費:50,000円
被服・日用品:20,000円
貯金・投資:100,000円

<生活レベル>
都心部のセキュリティのしっかりしたマンションに住み、週末は友人と飲みに行ったり、趣味にお金を使ったりしても、毎月10万円(年間120万円)の貯金が可能です。

美容や自己投資にも回せるため、ストレスの少ない生活が送れます。ただし、余裕がある分「使途不明金」が増えやすいので、先取り貯蓄の習慣は必須です。

パターン②:既婚(片働き・子1人)の場合

配偶者が扶養に入り、子どもが1人いる場合、年収500万円は「工夫が必要なレベル」になります。

【家計簿イメージ】
手取り月収:330,000円
家賃:110,000円(郊外の2LDKなど)
食費:65,000円(自炊中心)
水道光熱費・通信費:30,000円(家族分)
子育て・教育費:20,000円
小遣い(夫):30,000円
日用品・雑費:15,000円
保険・積立:30,000円
貯金:30,000円

<生活レベル>
生活はできますが、都心部に住むのは難しくなり、郊外や地方都市を選択することになります。外食は週末のみ、大きな買い物はボーナス頼みになるでしょう。子供が大きくなり教育費がかさむ前に、「共働き」を検討して世帯年収を上げるか、固定費の徹底的な削減が必要になります。

年収500万円で実現できるライフイベント

人生の大きな買い物について、年収500万円での目安を見てみましょう。

住宅ローンはいくら組める?
一般的に、無理なく返済できる住宅ローンの借入額は年収の5倍〜7倍と言われています。

  • 適正ライン: 2,500万円〜3,000万円
  • 審査上限: 3,500万円〜4,000万円

※金融機関による

都内の新築マンションは厳しいですが、中古マンションや郊外の一戸建てなら十分購入圏内です。「フラット35」などを活用すれば、金利を固定して計画的に購入できます。

車の購入は?
車両価格は年収の半分以下が目安と言われます。200万〜250万円程度の車であれば、維持費を含めても家計を圧迫しすぎずに所有可能です。

結婚式は?
300万円規模の結婚式も可能ですが、ご祝儀で戻ってくる分を考慮しても、100万〜150万円程度の自己資金が必要です。独身時代に年間100万円ペースで貯金していれば、問題なく実現できます。

年収500万円は工夫次第で豊かに暮らせるスタートライン

年収500万円について、手取り額や割合、生活レベルを解説してきました。年収500万円は、日本社会において経済的な自立を確立し、将来への選択肢が増える重要なラインです。独身であれば資産形成のスピードを早めるチャンスであり、家族がいる場合でも、家計管理や共働きなどの工夫次第でマイホームや車の購入といった夢を実現できます。

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